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自分のVPSでDifyとOllamaをつなぐ

Difyは、AIアプリを作るためのプラットフォームで、自分のサーバーで動かすことができます。モデルを動かすのはOllamaです。この記事では、1台のVPSでこの2つをつなぎます。サーバーにどのくらいの大きさが必要か、Difyをどう起動するか、Ollamaプラグインにどんな入力欄があるか、ノートパソコンでは使えたアドレスがDockerの中では失敗することがあるのはなぜか、を順に説明します。ドキュメントに書かれていない部分も示しますので、自分で試すべき箇所が分かります。

この記事の末尾に、アフィリエイト広告(PR)のリンクがあります。

公開: · 約10分で読めます · 事実は2026-10-27時点の公式ドキュメントとリポジトリで確認しました。Difyは変化が速いので、インストールするバージョンのリリースノートも読んでください。

始める前に必要なもの

Difyのセルフホスティングガイドには、Dify自体の最小要件が載っています。モデルにはそれとは別にメモリが必要なので、2つの数字を足し合わせて考える必要があります。下の見積もりツールで、モデルに必要な量の目安が分かります。それをDifyの最小要件に足す、という考え方は私たちの目安であり、Difyのドキュメントに書かれていることではありません。

項目Difyのガイドの記載
CPUCPU >= 2 Core
メモリRAM >= 4 GiB
Docker ComposeDifyには Docker Compose 2.24.0 以降が必要です。
Git, curl, jq下のcloneコマンドでは git、curl、jq を使います。

試してみる: Local LLM Memory Estimator

モデル

Ollamaのタグ qwen3:8b、量子化 Q4_K_M、ダウンロードサイズ 5.2 GB。

見積もり

モデルの重み
4.84 GiB
KVキャッシュ
0.56 GiB
予備
1.00 GiB
合計
6.41 GiB (6.88 GB)
収まる最小の一般的なメモリ容量
8 GiB

これは見積もりです。ランタイムの計算用バッファは含まれておらず、すべてのレイヤーでKVの形が同じであることを前提にしています。プランを選ぶ前に、実際に動かして測ってください。

モデルのデータは 2026-10-26 に確認しました。

出典: Ollama library · モデルの設定ファイル(config.json) · Ollama FAQ

すべてブラウザの中で動きます。アップロードはされません。

ステップ1: Docker ComposeでDifyを起動する

ここに挙げるのは、Difyのセルフホスティングガイドのコマンドです。最初のコマンドは、GitHubから最新のリリースタグを取得するので、作りかけのブランチではなく、リリース版から始めることになります。私たちが確認した時点の最新リリースは 1.18.0(2026-10-23 公開)でした。

手順コマンド
最新のリリースをcloneするgit clone --branch "$(curl -s https://api.github.com/repos/langgenius/dify/releases/latest | jq -r .tag_name)" https://github.com/langgenius/dify.git
Dockerのフォルダに移動するcd dify/docker
設定ファイルをコピーするcp .env.example .env
エージェントのバックエンド用のトークンを作るopenssl rand -base64 32
Difyを起動するdocker compose up -d

起動する前に、opensslが出力したトークンを、.env の DIFY_AGENT_LOCAL_SANDBOX_AUTH_TOKEN に書き込んでください。ガイドによると、これがないとエージェントのバックエンドとそのサンドボックスは起動しません。

ステップ2: 管理者アカウントを作る

コンテナが起動したら、まず管理者の初期設定ページを開くようにガイドに書かれています。サーバーでは http://your_server_ip/install、自分のコンピューターでは http://localhost/install です。そこでアカウントを作り、そのあと http://your_server_ip でログインします。

アカウントができる前に、誰がこのページにアクセスできるのかは、ドキュメントに書かれていません。ここからは私たちのおすすめで、ドキュメントの記述ではありません。起動したらすぐにアカウントを作り、Difyをインターネットに公開する前に、サーバーを守る方法についての記事を読んでください。

ステップ3: Ollamaプラグインとモデルを追加する

現在のDifyのドキュメントでは、モデルプロバイダーは Integrations > Model Provider か Marketplace からインストールし、そのあとプロバイダーのカードで Setup をクリックします。メニューの名前はバージョンによって変わるので、お使いのバージョンでプロバイダーの一覧を探してください。Ollamaプラグインの Marketplace のページ(私たちが確認した時点ではバージョン 1.0.3)には、Difyに追加する前に、Ollamaをインストールし、モデルを動かして、ローカルのAPIが動くことを確かめるように書かれています。

次の表は、プラグインの入力欄を、READMEと Marketplace のページからまとめたものです。

入力欄入力する内容
Model NameOllamaのモデル名です。例: gemma3、qwen3、deepseek-r1、gpt-oss。
Base URLOllamaのホストのルートです。ローカルのOllamaなら http://<your-ollama-host>:11434 と入力します。/api は含めないでください。プラグインが /api/chat、/api/generate、/api/embed を自分で付け足します。
API KeyローカルのOllamaでは省略できます。Ollama cloud でのみ必要です。
Model Typeチャット、ツール呼び出し、ビジョンには Chat を選びます。Marketplace のページには、テキスト埋め込みとリランクも載っています。
Model Context Lengthモデルのコンテキストウィンドウに合わせます。
Upper bound for max tokensDifyが許可する max tokens(num_predict)の最大値です。
Vision support / Function call supportその機能に対応しているモデルの場合にだけ、Yes を選びます。
Attach Dify app_id as request headers初期状態ではオフです。オンにすると、DifyがOllamaを呼び出すときに X-Dify-App-Id と X-Dify-Source のヘッダーを付けます。Ollamaはこれらを使いません。

どのモデルがビジョンやツール呼び出しに対応しているかは、Ollamaライブラリのモデルでできることについての記事を見てください。

ステップ4: Dockerの内側から使えるアドレス

Difyはコンテナの中で動き、Ollamaはサーバー本体で動いています。コンテナの中の localhost は、サーバーではなくそのコンテナ自身です。プラグインのREADMEには、Difyのコンテナから到達できるホストのアドレスを使うように書かれています。例は http://host.docker.internal:11434 や、LANのIPアドレスです。

この名前については、Dockerのドキュメントに説明があります。--add-host オプションには host-gateway という特別な値が使え、ホストの内部IPアドレスに解決されます。その名前には host.docker.internal を使うのが慣例です。また、Docker Desktop ではこの名前が自動的に解決されるとも書かれています。ドキュメントの例は --add-host host.docker.internal=host-gateway です。

確認したこと結果
Difyの docker-compose.yaml に host.docker.internal の定義はあるか。ありません。main ブランチのファイルには、host.docker.internal も extra_hosts の項目も見つかりませんでした。
Docker Composeのリファレンスに extra_hosts の説明はあるか。あります。/etc/hosts に入る HOSTNAME=IP の形のホスト名の対応として説明されています。私たちが読んだページには、extra_hosts での host-gateway についての記述はありませんでした。
Ollamaは 127.0.0.1 以外のアドレスで待ち受けるか。初期状態では待ち受けません。OllamaのFAQには、127.0.0.1 のポート 11434 に結びつくこと、環境変数 OLLAMA_HOST で結びつけるアドレスを変えられることが書かれています。

ここは私たちの読み方であり、ドキュメントの記述ではありません。Linuxのサーバーでは、ホスト名を自分で追加するか、サーバーのアドレスを使うことになり、Ollamaが待ち受けるアドレスも変える必要があるかもしれません。この組み合わせは試していません。OLLAMA_HOST を変えると、ポート 11434 に他のマシンからも到達できるようになります。Ollama自体にはパスワードがないので、ファイアウォールでこのポートを外部から閉じてください。設定は、Ollamaのインストールについての記事と、Ollamaの前にnginxを置く記事で説明しています。

ステップ5: 埋め込みと、プラグインにないもの

プラグインの Marketplace のページには、ストリーミング、思考(thinking)、ビジョン、ツール呼び出し、テキスト埋め込みに対応していて、埋め込みベクトルは L2-normalized であると書かれています。埋め込みを使うには、Model Type がテキスト埋め込みの2つ目のモデルを追加し、Ollamaライブラリの埋め込みモデルを指定します。

含まれないものも書かれています。Ollamaにはネイティブのリランクのエンドポイントがないので、リランクモデルにはOpenAI互換のリランクサービスが必要です。Web検索も同梱されていません。別のDifyのツールプラグインか、外部のワークフローが必要です。

つながらないときは

  • ollama ps を実行してモデルが読み込まれているかを確認し、サーバーで http://127.0.0.1:11434 を開いてOllamaが応答するかを見ます。
  • Base URL を確認します。ポート付きのホストのルートで、/api は付けません。
  • Difyのコンテナがそのアドレスに到達できるかを確認します。Difyのドキュメントによると、外へ出るリクエストは、内部やプライベートなIP範囲を遮断するプロキシを通ります。そのページには HTTP ノードと画像のダウンロードが挙げられていますが、モデルプロバイダーのリクエストも同じ経路を通るかどうかは書かれていません。プライベートアドレスを使っていて拒否される場合は、ここも確認する箇所のひとつです。
  • docker compose logs でコンテナのログを読みます。ドキュメントにはエラーメッセージの一覧は見つかりませんでした。

Difyを最新に保つ

ガイドによると、アップグレードの手順はリリースによって異なります。移行先のバージョンのアップグレードガイドに従ってください。それは Dify の Releases ページにあります。アップグレードのあとは、.env.example と自分の .env を比べて、新しい変数や変わった変数がないかを確認します。docker-compose.yaml を変更していた場合は、新しいリリースのファイルに自分の変更をもう一度当ててください。リリースで、必要なサービスが追加されることがあるためです。

VPSを選ぶときは:AIで使う目で6社を見る(PR)

プランは、まずメモリ、次にモデルを置くディスク、そのあとCPUの順に見ます。ここでは、国内の6つのVPSを、AIを動かす目で見て、公式ページに書かれていることと、当サイトの見立てを並べました。

同じ運営者のサイト sabakore.com の「AI・LLM向けVPS診断」では、動かしたいモデルと月額の上限から、メモリに載るプランを料金の安い順に並べられます(GPUは使わず、CPUだけで動かす前提の診断です)。

sabakore.com のAI・LLM向けVPS診断を開く

評価のものさし

  • メモリ: いちばん大きいプランのメモリ。12GB以上なら○(Qwen3 14B が4,096トークンで約10.3 GiB。記事「VPSでローカルLLMを動かすのに必要なメモリ」の表)、8GB以上なら△(Qwen3 8B が約6.4 GiB)。
  • AIツールの入れやすさ: 公式ページに AI 用のテンプレートやスクリプトの記載があれば○、Docker の構築環境だけなら△、記載がなければ×(使えない、という意味ではありません)。
  • 料金と速さは評価しません。料金は変わり、CPUだけで動かしたときの速さは公式に数字がないためです。

公式ページで確認した日:

以下の6社の紹介は、アフィリエイト広告(PR)です。リンク先で申し込みがあると、当サイトの運営者に報酬が支払われます。並びは名前順で、報酬額は並びに関係ありません。評価は、各社の公式ページの記載(確認日は下に表示)だけにもとづく当サイトの見立てで、実際に動かして測ったものではありません。プランの内容や料金は変わるので、申し込む前に公式で確認してください。この記事は、これらのサービスでの動作を保証するものではありません。

  • ConoHa VPS (PR)

    メモリ○AIツールの入れやすさ○

    公式ページに書かれていること

    • 料金表のメモリは512MBから128GBまで(CPUは最大40コア)
    • スタートアップスクリプトで OpenClaw、Claude Code、n8n、Dify などを導入できると書かれている
    • GPUプランは、このページには記載なし(GPU用の案内は別のページ)

    当サイトの見立て

    メモリの選択肢が広く、AIツールを入れる仕組みも公式に用意されているので、「まず Dify や n8n を動かして試す」使い方と、大きめのモデルを載せたい使い方のどちらにも向きます。

    申し込む前に

    最小プランの書き方がページ内で食い違っています(料金表は512MB、FAQは1GB〜)。申し込む前に、いま選べるプランを公式で確認してください。CPUだけで動かしたときの速さは公式に数字がありません。

    ConoHa VPSの公式サイトで申し込む(PR)公式ページ

  • KAGOYA CLOUD VPS (PR)

    メモリ△AIツールの入れやすさ○

    公式ページに書かれていること

    • メモリは1GB・2GB・4GB・8GB(CPUは最大6コア、SSDは100GB〜800GB)
    • 「オープンソースのAI開発基盤DifyをVPSで手軽に導入」できると書かれ、Docker の構築済みサーバーもある
    • 日額・月額(月額上限あり)と年額の定額プランがある

    当サイトの見立て

    Dify を動かす用途が公式に想定されています。日額の料金から使えるので、「まず試して合わなければやめる」進め方がしやすい一方、メモリは8GBまでなので、載せられるモデルは8B級までが目安です。

    申し込む前に

    8GBでの Qwen3 8B は、4,096トークンの見積もりで約6.4 GiBです。コンテキストを長くする、同時に使う人を増やすと足りなくなります。GPUプランはこのページに記載がありません。

    KAGOYA CLOUD VPSの公式サイトで申し込む(PR)公式ページ

  • XServer VPS (PR)

    メモリ○AIツールの入れやすさ○

    公式ページに書かれていること

    • 料金表に載っているのは2GB・4GB・8GBの3プラン(NVMe SSD、8GBは6コア・400GB)。FAQには高負荷の用途向けに最大64GBのプランがあると書かれている
    • アプリイメージに Dify があり、FAQは用途の例として「AIツールのホスティング」を挙げている
    • GPUは、別サービスの「GPUサーバー」へのリンクがあるだけで、VPSのページには記載なし

    当サイトの見立て

    Dify のアプリイメージと「AIツールのホスティング」という用途が公式に書かれています。小さく始めて、必要になったら大きいプランへ、という使い方ができそうです。

    申し込む前に

    64GBのプランの内容や料金は、このページには載っていません。大きいモデルを載せたいときは、申し込む前に、そのプランが今も選べるかを公式で確認してください。

    XServer VPSの公式サイトで申し込む(PR)公式ページ

  • お名前.com VPS (PR)

    メモリ○AIツールの入れやすさ×

    公式ページに書かれていること

    • メモリは1GBから16GBまで(CPUは最大10コア、SSDは100GB〜1TB)
    • KVM の仮想化で、Linux 環境を使える
    • AI や Docker のテンプレートは、このページには記載なし

    当サイトの見立て

    16GB・10コア・1TBまで選べるので、自分でモデルを入れて動かす前提なら、メモリとディスクには余裕があります。AIツールの導入は自分で組み立てることになります。

    申し込む前に

    AI向けのテンプレートや手順は公式にありません。このサイトの「VPSにOllamaを入れて動かし続ける」の手順で自分で入れることになります。

    お名前.com VPSの公式サイトで申し込む(PR)公式ページ

  • クラウドVPS byGMO (PR)

    メモリ○AIツールの入れやすさ×

    公式ページに書かれていること

    • Vシリーズは1GB・2GB・4GB・6GB・8GB・12GB(CPUは最大7コア、ディスクは50GB〜800GB)
    • プランの月額料金とは別に、サーチャージ費が課金される
    • AI や Docker のテンプレートは、このページには記載なし

    当サイトの見立て

    12GBまで選べるので、8B級のモデルを長めのコンテキストで使いたいときの選択肢になります。AIツールは自分で入れる前提です。

    申し込む前に

    月額に加えてサーチャージ費がかかるので、実際の支払いは料金表より増えます。申し込む前に、合計の目安を公式で確認してください。

    クラウドVPS byGMOの公式サイトで申し込む(PR)公式ページ

  • さくらのVPS (PR)

    メモリ△AIツールの入れやすさ△

    公式ページに書かれていること

    • メモリは512MBから8GBまで(CPUは最大6コア、SSDは25GB〜400GB。オプションで最大800GB)
    • 用途の例に「AI / 機械学習用途」があり、推奨はメモリ16GB〜・SSD 100GB〜と書かれている(掲載プランの最大は8GB)
    • スタートアップスクリプトに Docker の構築環境がある。AI専用のテンプレートは記載なし。石狩・大阪・東京から選べる

    当サイトの見立て

    公式がAI用途の推奨に挙げる16GBには、掲載プランの最大(8GB)が届きません。4B級までの小さなモデルや、Dify だけを動かす使い方なら選べます。

    申し込む前に

    8GBまでのプランで、AI用途の公式の推奨(16GB〜)を満たすものは、このページにはありません。GPUプランも記載がありません。

    さくらのVPSの公式サイトで申し込む(PR)公式ページ

出典

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